2005年10月07日

ディズニー、ネオコン、マトリックス、第二回

マトリックス・リローデットに触れる前に前作マトリックスについて。

あらすじは全人類が生命維持装置につながれ、脳に直接情報を送りこまれ仮想現実を現実として生きる世界、マトリックス。しかしマトリックスは外にある別の現実のなかでリセット可能であり、その事実を知った救世主ネオはウソ社会=マトリックスを打ち壊すため立ち上がった。
監督のウォシャスキー兄弟が日本アニメのファンでありマトリックス内の日本アニメや香港カンフー映画から多数の引用がマニアを喜ばせた。

しかしマトリックスは重要な隠喩をふくんでいる。


 さらに思考を進める。リセット可能性とは、「世界」だと思っていたものの外側に、より包括的「世界」があるのを知る可能性のことだ。とすると、哲学が取り組んできた「形而上学的世界」についての思考伝統と重なる高度な神学問題に、突き当たらざる得ない。
 どんな社会にも古くから、「世界」の外にいる者が「世界」を創ったとの創生神話がある。「世界」の外にいる者(が棲まう「世界」)は誰が創ったかという問題を隠蔽すべく、「世界」の内と外に同時に」所属する「超越論的存在」という特異店(神)が樹立された。
ある主体の意志次第で「世界」はどうとでも創られ得たという「偶発性の思考」に私たちが耐えられるのは、その主体が特別の存在(超越論的存在)だからだ。『マトリックス』のネオが暴れるのは、「世界」の創造者が、人の創ったOS"に過ぎない"からなのだ。
                「絶望 断念 福音 映画」著:宮台真司より


ネオリベ、ネオコンを批判するのは楽ではないな。「超越論的存在」ってたしかカントだっけそれともフッサールだっけ。さてマトリックスについてのおさらいが済んだところで「マトリックス・リローデット」を分析しつつネオコンの問題点を洗い出そう。

マトリックス・リローデットでは救世主ネオは、マトリックスのOSの設計者に会い、マトリックスの真実を知る。最初のマトリックスはシステムが完全だったため行き詰まりやがて崩壊した、そのため次からはマトリックスに不完全性を仕込むことにした、その不完全性こそが救世主ネオで、そのネオの革命=更新を繰り返すことでマトリックスはその世界を維持し続けることがだきた、そして今のネオが六代目だという。この仕組まれた不完全さが問題なんだよ。

ネオコンランドでは、アメリカ一国強行主義が怨念を生み、それがテロを生み、それが不安を生み出し、さらなる強行を促す。
強行主義→怨念→テロ→不安→再び強行主義、これの繰り返しだ。これがネオコンが世界に仕込んだ不完全だ。
そして本来「超越論的存在」がいるべき場所にネオコンが居るということだ。
我々が世界に従うのは世界が「超越論的存在」が世界を創ったという前提があるからだ、もしこれが同じ社会にいる人間が「超越論的存在」の居るべき場所に居座っているとしたら、そして世界のリセットが彼らの意志で可能だとしたら、それを認めることができるだろうか。

うーん、なんか凄くややこしい説明になってしまったな、いずれ何かの機会にすっきりとまとめることにしよう。
 



posted by 秘密組合員 at 00:00| Comment(2) | TrackBack(0) | 読書 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
面白いです。「超越論的存在」を議論すると、ネオコンが初めからその存在となりえていない気がします。如何でしょうか?つまり冷戦時のキューバ危機や大韓航空機撃墜の方が見えない存在が居て怖かった。見えない存在は、何時全面核戦争を起すか分からなかった。米ソとも緊張感のなかに対峙していて、不慮の勃発に怯えていた。

現在は、双方が表に出ていて見えない存在が感じられない。悪役がハッキリしている。民主主義のシステムの下に魔物も住んでいる。ビン・ラーディンがABCを使ってもソヴィエトほどの威力はない。米国は、議会さえその気ならばブレーキが掛けられる。

表に出ているうちは怖くないぞ。寧ろ木陰か、どこかに破傷風菌やエキノコックスのようにジット餌食を待っているという落とし穴は無いだろうか?

これを、私は一番恐れています。
Posted by pfaelzerwein at 2005年10月07日 02:48
pfaeizerweinさんコメントありがとうござます。

確かに、今のネオコンは力押しでかなり脇が甘いので見える人にはその図式が見えるようです。しかし、もしネオコンが洗練されて狡猾だったら、我々が分からないように事をすすめていたかもしれません。

いや、もしかすると次世代にはそんな勢力が育ちつつあるのかも知れません。
Posted by 秘密組合員 at 2005年10月07日 13:28
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