2006年08月16日

人間のたくらみではできないもの

ギュンター・グラス氏がナチス親衛隊であったことを告白した。日本では第一報のみで、あまり話題にならなかった。しかしpfaelzerweinさんのブログによるとドイツではかなり騒ぎになっているらしい。

思い出したのが約10年前ほどに、住井すゑ女史が、戦時中に戦意高揚小説を発表していたことが判明した事である。戦時中、彼女は40代で若気の至りという言い訳は通用しない。戦後の彼女の行動を全否定しかねない事だったのだが、うやむやのうちに終わってしまい、彼女も鬼籍に入った。

今回のことで、ナチス党員だったハイデガーの事を想起した人はたぶん多いと思う

孫引きで恐縮なのですが、手元にあった本「ハイデガー=存在神秘の哲学:著)古東哲明」の第五章、ハイデガーとナチスの関係について述べている章の扉に引用されていた文章。「理想の世の中だの、楽土なんていうものは、人間のたくらみで出来るものじゃない。」(中里介山「大菩薩峠」胆吹の巻)。
posted by 秘密組合員 at 23:38| Comment(2) | TrackBack(1) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
ご無沙汰しています。

住井すゑさんの発言も論評も両方うやむやなんでしょうね。折角の発言のチャンスだったろうに。
Posted by pfaelzerwein at 2006年08月17日 06:58
pfaelzerweinさんコメントありがとうございます。

おっしゃるとおりです、なんらかの発言が無かったので、住井すゑさんの作品も条件つきで鑑賞するしかないのではと思います。
Posted by 秘密組合員 at 2006年08月18日 00:09
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Excerpt: まー、前振りが長くなってしまい恐縮ですが、個人的にはこの一件で、『ブリキの太鼓』を読んだときに感じた「そこまでやってしまうとむしろ偽善に至りかねないヒステリックな皮肉表現」の違和感と、そして老境に至っ..
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Tracked: 2006-08-23 00:57
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