2006年03月22日

出所を知っていれば

大泉実成さんの新刊が、「萌えの研究」講談社刊で意外に思い手に取ってみるとウィトゲンシュタインの引用がある。『哲学探究』の一部66節と67節で、ゲームについて述べている節である。要はチェスやテニスなどには家族的類似性があると述べた部分である。大泉さんはゲームの部分に「萌え」を置き換えてみると萌えの定義にあてはまるのではないかと言う。

1999年に起きたJOC事故のため、大泉さんの両親は被爆し母親はPTSDのため事故について語ることが出来なかったが4年たってそれを語りはじめた。大泉さんは自分の想像を超えるその話を、どの様に伝えたらいいか途方にくれていた。そんな時に萌えテーマの提案があった。はじめはなにをとんちんかんなことを、と思ったが大泉さんがかつて綾波レイにはまっていた事があり、萌えに借りがあるとと感じこの提案を引き受けた。

引き受けてみると、母親の内面を表現する方法論を美少女ゲームから学んだというから面白い。

専門家のところに話を聞きにいくと言った形ではなく、大泉さんと担当編集者のオタク知識のほとんどない2人がライトノベルや美少女ゲームを実体験してみる形式がいい。

大泉さんが、女の子の気持ちを大切にするような美少女ゲームをプレイし続けているうちに、激しく疲弊し身動きが取れなくなったのは、宮台真司さんが女の子のレイプ体験の話を聞き続けてインポになってしまった話をおもいださせる、美少女ゲーム恐るべしだ。

それに時々引用される、『万年萌えカレンダー』というものが面白い。
「語りえぬ萌えについては、沈黙せねばならない」「君の属性には反対だ。だが君がそれに『ハアハア』する権利は死んでも守るつもりだ」だって、思わず苦笑。


posted by 秘密組合員 at 00:50| Comment(0) | TrackBack(0) | 読書 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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